チェーンの伸び検証で購入してるモノタロウの多段速用のPYCチェーン。金沢までぶらぶらと卯辰山まで自転車走りに行こうとしたら途中でチェーンから違和感があり、確認したらチェーンが切れてました。
山に登る前で良かった。
クイックリンク(ジョイントリンク)の片面が破断して皮一枚で繋がってる状態。近距離なのでパンク修理のツールのみ持って来てるのでチェーンツールは家です。
チェーンが切れたときの状況としては、信号待ちで止まっていて青信号に変わってペダルを漕ぎ始めた時にカチッと音がして、それからも一定周期で「カチッ、カチッ」とチェーンから音がしました。
安全な場所で停止するために数百メートル進んでから確認。そしたらチェーンが切れてましたね。
切れたチェーンは幸いなことに片側のプレートが皮一枚で繋がっていたので、ペダルに負荷を掛けずに橋の坂道は押し歩きで何とか帰って来れました。
チェーンのテンションが緩んだときにジョイントリンクが外れなくて良かったです。
チェーン使用期間
- 走行距離1388.46km
- 運用は2021/10/9から
- 2022/3/17に切れた。
チェーンが切れた原因について考えてみます。
チェーンが切れたことについて
モノタロウの多段速用のPYCチェーンはクイックリンク(ジョイントリンク)で繋ぐタイプですが、KMCのミッシングリンクと違いシマノの7,8速用チェーンのクイックリンクと同じ方法で装着します。
このクイックリンクはチェーンピンが付いてる方のプレートをチェーンピンが内側にハの字になるように曲げて、クリップのプレートにチェーンピンを入れてチェーンピンを外側に曲げ戻して固定します。
モノタロウPYCチェーン取り付けは別の記事に書いていますが、チェーンが切れた原因について外側に曲げ戻す量が足りてなかったと思います。
モノタロウPYCチェーンのクイックリンクを簡略化した図になりますが
チェーンピンをここまで曲げ戻す必要があったのに
本来ならピンがクリップの端に当たるのが理想かと思いますが、曲げ戻しが足りてなかったのではないかと思います。ここまで極端ではありませんが、若干の隙間がありクリップと反対側のプレートばかり負荷が掛かって切れたのではないかと。
その証拠にチェーン伸びを確認します。
チェーンの伸びについて
このチェーンに交換してから1213km走った時にチェッカーで数ヵ所計り、クイックリンク挟む場所も含めてほとんど伸びていません。
これから1ヶ月、175km走ってチェーンが切れたのですが
クイックリンクを挟む形でチェーンの伸びを測ると、完全に1.0%超えていますね。
クイックリンク以外も測ってみます。
1ヵ月前に測った時と変わりありません。
恐らく、クイックリンクの曲げ戻しが足りなかったためプレートが切れた時に隙間分広がって”伸びた”のではないかと思います。
このタイプのクイックリンクはKMCのミッシングリンクとは違い、曲げて曲げ戻すので個人の技量が影響しそうです。
今度はコネクティングピンを圧入してチェーン交換
今回のようなチェーン切れなどのトラブル対応のためにシマノのコネクティングピンは買ってあります。
切れたチェーンはまだ伸びてないのでコネクティングピンで再利用する方法もありますが、チェーンの長さ1リンク短くなりますし、ストックも2個あるので新しいチェーンに交換してコネクティングピンで圧入します。
付属のクイックリンクは強度の不安から今回は使用しません。コネクティングピン使用しても同程度の走行距離でチェーン切れが起きるなら物自体がダメという事で。
新しいチェーンとチェーンカッターも用意して作業始めます。コネクティングピンはチェーンカッターのグリップ内に2個入れてましたが、最初気づかずに探してました(笑)。
前のチェーンを外したらまずはスプロケットなどのギア周りを清掃。
AZの潤滑剤入り遅乾性のチェーンクリーナー「パワーゾルブ」と油性のペンキ用刷毛でスプロケットとクランクのギア、プーリーも清掃します。
元々、刷毛が汚れていたのか真っ黒い汚れが垂れてきます。
清掃も終わりチェーンを取り付けます。
チェーンをギアやプーリーに通したらチェッカーに引っ掛けて固定。
前のチェーンは112リンク(+2リンクの状態)で運用していたので同じ長さにカットします。
モノタロウPYCチェーンは付属のクイックリンクを除くと115リンクなので、3リンクをカットしました。コネクティングピンの場合はチェーンの両端が「内プレート,外プレート」になるように。
カットしたのでコネクティングピンを圧入します。PYCチェーンにシマノのコネクティングピンを圧入するの初めてなので、合うのかどうかで少しドキドキです。
コネクティングピンをチェーンカッターで圧入。
圧入中のハンドルの感触は、圧入し始めの時に引っ掛かりが軽くなる感じが数回あった。それ以降は「重い→軽い→重い」とシマノのチェーンと同じような感触。
最後の「重い」からさらにハンドルを締めるとハンドルが軽くなりピンが抜けるので注意。
圧入が終わったらはみ出たピンをカットして終わり。
コネクティングピンの軸も固着せず滑らかに動いたので大丈夫そうです。いつもはピンのはみ出し具合を微調整してましたが、今回は一発で終わった。
実はコネクティングピンを入れる位置を間違えてます。シマノのディーラーマニュアルによると、進行方向に対して外側プレートの前側に入れるのですが、写真だと後側になっています。
前側にした方が強度が増してチェーンが切れにくくなるので、マニュアルには「強く勧める」との記載があります。今日明日に突然チェーンが切れる事は無いと思うのですが、注視しながら運用していきます。
次のチェーン交換時には間違いないように注意しないとですね。
交換したチェーンも伸びを数ヵ所確認しましたが問題ないですね。
新しく交換したチェーンは、200km~300kmは洗浄しないでそのまま使う予定ですが、その先はドライ系オイルで注油しようかと思いますが、こればかりは気温次第。一度凝固したオイルも使えるかも気になりますが。
AZのチェーンオイルはウエット系もドライ系もまだ残っているのですが、無くなったら次はKUREのチェーンルブドライでも試してみようかな。
同じKUREのスーパーチェーンルブは粘度高すぎて拭くときに既に抵抗を感じるほどだったのですが、自転車用のドライルブが出てるのを知ったので気になっています。水置換性があるのも気になるところ。
モノタロウのPYCチェーンはストックが1つ残っていますが、これは近所の街乗りにしか使わない外装6段の折り畳み自転車に使用しようかと思います。接続はコネクティングピンで圧入で。
シマノのコネクティングピン
コネクティングピンは3本入りで販売しています。
モノタロウのPYCチェーンは安いですが、コネクティングピンで運用する場合は別途買わないといけないので、シマノのCN-HG40との価格差を考えると微妙なところです。
数百円程度の節約になるかは、これからの運用で検証してって所でしょうか。
交換したチェーンも検証していきますが、自転車の乗り方は人によりけりなので、あくまで自分の記録用メモとしての内容になります。
2023/1/8追記、プレートの破断無し
コネクティングピンに変えてから3800kmほど走ってますがプレートの破断はありません。ほぼクイックリンクの装着に問題あったとみていいでしょう。
ちなみに、チェーン伸びは昨年10月の3000kmになった時に確認したのですが、コネクティングピン付近で1.0%、それ以外の場所で0/75%でした。
チェーン交換時期を過ぎて運用していますが、次のチェーン交換時にスプロケットとプーリーも交換するので今のチェーンを使える所まで使って、雪の季節が終わる春先に交換する予定でいます。