今使用しているチェーンが2000km越えたのでノギスとチェーンチェッカーで伸びを計りました。チェッカーでコネクティングピン周りのコマで0.75%に達した。
コネクティングピンの周りで、チェッカーを少し押し込むと0.75付近まで入りました。
ただ、0.75も入らない箇所もあります。
以前、1000km走ったらチェーンの伸びが1.0%超えたので、その時からチェーンオイルを変えたりと色々試してました。
チェーン伸び、それぞれの手入れの方法
チェーン伸びを検証するために、シマノのチェーン「CN-HG40」を使うとまた1000kmで交換となると勿体ないので、モノタロウブランドの安いPYCチェーンを使っています。
ストック含めて4本ほど購入。3回交換して3パターン試した。
- パターンA
- パターンB
- パターンC
3回、注油する油など変えた。
パターンA
チェーンオイルはAZ Blc-004(ウエット系)を使用。
チェーン交換して最初の100kmは最初についてる油で使用。そのあと洗浄してオイル挿してます。
注油する前にAZのクイックゾル(ブ)やパワーゾル(ブ)でチェーン洗浄液を使用して洗浄した後に、水置換の潤滑スプレー(AZ KM-001やラスペネ)でチェーン注油した後にチェーンオイルを注油。
そのあと200km~300km間隔で注油。
パターンB
チェーンオイルはAZ B1-003(ドライ系)を使用。
チェーン交換して最初の300kmはそのまま使用。
一度パターンAと同じくチェーン洗浄器で洗浄した後は、100km~200km毎に継ぎ足し注油。普段はチェーン拭き取って注油するだけ、汚れが気になったら洗浄器と注油のセット。
なお、付属のジョイントリンク使っていたら片側のプレートに負荷が掛かり1300kmほどで破断したためパターンBの検証はチェーン伸び0.75に達しないまま終了。
パターンC
チェーンオイルはKURE チェーンルブドライ(ドライ系)。
AZのB1-003が冬の気温1桁で注油しようとするとグリスのように固まって使えなかったのでKUREに変えました。KUREでまだ冬は未経験なので冬の寒さでオイルが固まるかは不明です。
パターンBと同じく最初の300kmはそのまま使用。そのあと一度洗浄して注油。
100km~200km毎に清掃してから注油。遠出サイクリング前日などで50kmで注油することもあった。
こちらも汚れが気になったらチェーン洗浄してて最初は洗浄器で洗浄してましたが、面倒になったので加圧スプレーに入れた食器用洗剤と水で刷毛を使って洗車ついでにチェーン洗浄に変えてます。
チェーンの汚れがひどい時にパワーゾルブで洗浄器を使って洗浄してます。
KUREのチェーンルブドライは水置換なので、洗車後は少し乾かした後に注油して10分~15分放置して拭き取ってます。
チェーン伸びの計測
測り方
デジタルノギスで12リンク(外プレート6リンク分)約132mm程度の幅を外プレート全部で測ります。この時、インナーローにしてある程度チェーン下部にテンションが掛かる様にしていますが、最初の頃測定した時は変速の位置はまちまちです。
値をホールドして印刷した表に記入。ノギスの電池交換用に付属してきたドライバーは測定場所の目印として使ってます。
これを1周分、チェーン交換時に長さ調整してるので56回、112リンク分を測っています。
チェーンのテンション、測定時のノギスがチェーンローラーの当たり方などで測定誤差があり、前回測定した時より伸びが小さくなってる事があります。そのため、測定誤差がある前提として外プレート全コマの伸びの平均値を見ています。
また、測定に誤差がある事をご了承ください。
測定グラフ
一定距離を走った後に伸びを測定したグラフです。
- パターンA:AZ Blc-004(ウエット系)※青
- パターンB:AZ B1-003(ドライ系)※黄
- パターンC:KURE チェーンルブドライ ※赤
それぞれのチェーンで伸び0.75%を確認した時の走行距離です。カッコ内は1.0%確認した時の距離。
- AZ-Blc004:約1093km(約1401km)
- AZ B1-003:--
- KURE チェーンルブドライ 約2048km
※小数点以下は切捨て
AZ B1-003はジョイントIリンクのプレート破断のためチェーンが伸びる前に測定が終わりました。。また、KUREチェーンルブドライは今も使用中で伸びは1%に達していません。
それぞれのパターンでチェーンを測定した距離にバラツキがありますが、ドライ系のチェーンオイルが伸びが少ないように思います。
ウエット系だと1400kmほどで伸びが1%に達しています。
チェーン伸びの見解
チェーンオイルを変えただけで、まだ走行距離による注油間隔やチェーン清掃や洗浄の方法までは調べてないので何とも言えないのですが、ウエット系オイルは埃やゴミなど付着しやすくそれがチェーンの伸びに影響が出ているのではないかと思います。
ドライ系オイルはチェーンに埃やゴミが付着しにくくて、ウエット系オイルよりチェーンの寿命が延びたように思います。
チェーン伸びを調べる前まで、オイルの持続性と雨の日も走るかもしれないのでウエット系オイルを使用して来ました。
ある日のサイクリングで、千里浜なぎさドライブウェイを走った後にチェーンの伸びをチェッカーで確認したら急激に伸びていました。
千里浜なぎさドライブウェイは日本で唯一砂浜を走れる海岸道路です。砂の粒が細かく路面が硬い道なので普通に自動車もバイクも走れます。
珍しい道なので自転車でも走りたくなります。
それで、走った後にチェーンに砂が噛んだのかペダルからジャリジャリした感触が。そのまま30~40kmは走ったでしょうか。
もう1年以上前のことで記憶が曖昧ですが、翌日チェーン洗浄してチェッカーで伸びを確認したら0.75%に達してました。
千里浜にサイクリングに出かける数日前に測った時はチェッカーの頭が入る程度だったので、海岸を走ってチェーンに砂が付着して摩耗が進んだと思います。
なので、ウエット系オイルでチェーン伸びが早いのはチェーンに埃やゴミが付着しやすいのが原因かと思います。
走行後の手入れで丁寧にチェーンを清掃したり洗浄したりすると、また結果が違ってくるのかもしれませんが、自分の中で綺麗にしてたつもりですが意外とチェーン内部は汚れててそれがチェーンの寿命に影響していたのではないかと思います。
ドライ系オイルに変えてから、いつものようにチェーンをウエスで拭き取ってもあまり汚れが付かなくて見た目も綺麗なままです。
チェーンの伸びにオイルの種類が関係している
ウエット系オイルでも3000km走っても問題なく使える人もいるとは思いますが、自分の手入れのやり方や癖だと、ウエット系はゴミや埃が付着しやすく、チェーン清掃してもなかなか綺麗にならないので相性が悪かったです。
ドライ系オイルに変えてからウエット系オイル比べてチェーンが汚れにくくなって、1000kmでチェーンが伸びることも無くなったので、自分はドライ系オイルの方が相性がいいと思います。
数百キロ走行ごとにノギスでチェーン計ってきましたが、1つの結論が出せたと思うので今後は定期的にチェッカーで測る程度にして報告はしないと思います。何しろ面倒くさいので。
ただ、今後はウエット系オイル使用してチェーン寿命伸ばしてみたい思いはありますね。
チェーンをしっかり洗浄したらウェット系チェーンオイルでもチェーンの寿命は延びるかも。2024/08/12追記
個人的に、ドライ系チェーンオイルを使う方がチェーンの寿命が延びる考えに変わりないのですが、ウェット系チェーンオイルを使用しても注油前のチェーン洗浄をしっかりしていればチェーンが早く消耗することはないとの見解になりました。
チェーン洗浄後にコマをねじってもジャリジャリしなければ早く消耗することはないかなと。
新しいチェーンに交換してから2953km走行でBBBのチェーンチェッカーで十数か所の伸びを確認しましたが、チェーンチェッカーを指で軽く押して0.75%に入る個所や指で押さなくてもスッと0.75%に入る個所もありましたが、まだ1.0%には到達していません。
チェーン交換して2500km走った時にチェーン伸びをチェックした時の写真。
今まではウェット系で1400kmほどで1.0%に達していましたが、かなり持つようになりました。
使用してるチェーンはPYCのからシマノのCN-HG40で変わっていますが、この計測を始める前に使っていたシマノのCN-HG40やCN-HG71でも1000kmちょっとで伸びが1.0%に達していたので、かなり改善はされたのではと思います。
あくまで、個人的にこの方法に落ち着いたのであって、他にもチェーンを手入れする方法はあると思います。
使用してるチェーン洗浄液とチェーンオイルについて
使用する洗浄液やチェーンオイル
- チェーンオイル:ホーザン チェーンルブ C-15
- チェーン洗浄液: AZ Blcc-003 パワーゾルブ
- 泡クリーナー:エバーズ 自転車丸洗いクリーナー
ホーザンのC-15はウェットタイプ、注油後に軽くペダルを逆回転に回すとチェーンとプーリーに付いたオイルが糸を引くほどの粘度があります。
AZのBlcc-003は遅乾性の潤滑剤入りチェーンクリーナーで、速乾性よりも揮発が遅いのでゆっくり作業出来ます。冬は石油ファンヒーターを使うのでチェーン洗浄にも灯油を使用してます(臭いが強烈で屋外推奨)。
エバーズの自転車丸洗いクリーナーは泡スプレーで車体全体に使えて吹きかけるとモコモコ泡になるので汚れを内部から追い出すイメージでチェーンに使用してます。もったいないのでチェーンのみ使用。
チェーン洗浄方法
最近は、この手順が自分の中で落ち着きました。
- チェーンクリーナーとブラシでゴシゴシ、数分漬けておく
- ふき取り後、泡スプレーをチェーンに吹きかける
- ふき取り乾燥後、チェーンオイル注油
洗浄方法は、チェーンキーパーを使ってブラシでゴシゴシ、リングの内側やコマの内部に洗浄液を入れるイメージで念入りに。マスク、保護メガネ、ゴム手袋を着用。
チェーンキーパー使うので後輪は外した状態。
今まではチェーン洗浄機(ガラガラ)使っていましたが、洗浄機を準備したり洗って片付けるのも面倒なのでブラシに落ち着きました。
チェーンキーパーのローラー部分からブラシでゴシゴシと洗浄液をチェーンに濡らします。
続いて、チェーンの上や下からブラシでゴシゴシ、念入りに洗います。ブラシと反対側の手でチェーンをつかみながら。
ある程度ゴシゴシしたら、外してた後輪のスプロケットをウエスで拭いたりブレーキシューの手入れなどをして、チェーンを洗浄液に濡らした状態で放置。
もう1度、チェーンをブラシと洗浄液でゴシゴシしてコマの中の洗浄液を流すイメージで。
チェーンをウエスで拭き取り。
チェーンをねじるとジャリジャリ音がするので泡スプレーを使います。
チェーンキーパーのローラーの部分から泡スプレーをチェーンに数周ぐらい吹きかけ。
泡がモコモコとチェーン内部の汚れを掻き出してポタポタ垂れ落ちてきます。
チェーン全体がアワアワになったら、ゴム手袋をした手でチェーンをもみもみ擦りながら洗って、数分放置。
最後にウエスで拭き取って終わり。
チェーンを捻るとジャリジャリした感じが消えて内部の汚れも落ちたみたいです(チェーンが摩耗してるとガタはあります)。
使わなくなった道具など片付けながらチェーンを乾燥。
チェーンオイルを1コマ1コマ注油して、また放置。特に時間は決めていなくて、その日の気分しだいで5~30分ほど。
余分なオイルを軽く拭きとったら全ての作業が完了です…
チェーン洗浄から注油までを1セットで。ホーザンのチェーンルブC-15は粘度が高く持ちがいいですがウェット系はチェーンに汚れが付着しやすいので、だいたい300~500kmぐらい走ったら注油してます。
こんな感じでチェーンのメンテナンスをしていたら、以前よりチェーンの寿命が延びるようになりました。