今回は自転車アイテムではありません。USB充電器やモバイルバッテリー等の性能や容量を計測するUSBテスターです。
USB端子はタイプAです。
「KEWEISI KWS-MX18L」、中華のUSBテスターになります。
富山湾に日の出を見に行きたいと思い、充電式ライトの充電容量やモバイルバッテリーの放電容量が知りたいと思いUSBテスターを購入。
日の出ライドは、もう12月に入って天気と雪が落ち着く春まで難しそうです。
充電式のサイクルライトはGVOLT70とV9SP1000の2灯持ってます。富山湾までの移動に6,7時間掛かりそうなので、峠越えがありそこそこ明るいモードで照らすことになりそうで1灯はバッテリーが切れそうです。
ともなると、モバイルバッテリーで充電する必要が出て来るので、ライトの充電容量とモバイルバッテリーの実用量を調べておいた方がいいなと思いました。
KWS-MX18L は積算電力(Wh)が計測できるUSBテスターです。
※なお KWS-MX18L の積算電力の単位は「mWh」になります。
積算電流(mAh)しか分からないと、電圧との計算でWhを求める必要があり、充電中の電圧は若干変化するのでWhの方が計算しなくて楽ですし、より正確です。
とは言っても、ライトやサイコンなどの充電容量が数値で分かると楽しいので、自己満足なんですけどね。
KWS-MX18Lの良いところ悪い所
良い所
- 積算電力が測れる
- 電圧キャリブレーション機能(較正機能)
悪い所
- 無負荷時に微量の電流が流れる
- 微量の電流でも計測する
- ケーブルとの相性がある
積算電力(mWh)が測れるのが一番気に入っています。
今使っているUSBテスターはWhが測れないので、積算電力は「電圧 x 積算電流」で計算して求めることが出来ますが、満充電近くなると電圧が変化し、特にQC3.0など5V以上で充電すると電圧の変化が大きくて計算出来ないので、積算電力測れるのUSBテスターは良いです。
モバイルバッテリーには容量がWhで表記されてる製品もあるので、電圧変換によるロス(効率)もありますが、ライトやスマホ何回充電できるかの目安になります。
KWS-MX18L には電圧キャリブレーション機能(較正機能)があり、、テスターで電圧値を計測する必要があり、USBテスターと実際の電圧が異なっていたので較正出来るのは良いです。
キャリブレーションの方法は後述します。
一方で、ケーブルも何も繋いでない時の無負荷時にも微量な電流が流れて計測し続けるのが気になるところです。
モバイルバッテリーの充電が完了しても微量の電流が流れてるので、正確な容量が分からなくなります。
それでも、(0.017~0.003A)ほどなので、充電完了から10時間放置しても100mAh前後増えるだけなので、長時間放置しなければ、許容範囲の誤差として気にならないレベルかなと思います。
なお、キャリブレーションを行うと無負荷時に電流が流れなくなります。何度か較正してると安定して電流値がゼロになったので、使ってるうちに馴染んでくるとかあるのでしょうかね。
1度較正したUSBテスターでも、USB電源に挿した時に電流が流れる事がありましたが、その時は較正してUSB電源から抜かないで挿しっぱにしてると電流が流れないようです。
微量な電流が流れるだけでも計測するので、充電する機器によっては充電が完了しても計測が止まらないことがあります。満充電の容量を知りたい時は難点。
V9SP1000は充電が完了するとインジケーターが青色で点灯しますが、このとき10mAhぐらい消費してるようで計測が止まりません。USBテスターは較正済みです。
なお、V9SP1000からケーブルを抜くと表示が0.000Aに変わり計測が止まります。
また、ケーブルにも相性がある用で、100円ショップセリアのUSB延長ケーブルにこのUSBテスターを奥まで挿したら電源が入らず、気持ち手前にしたら電源が入ったので、USBケーブルとの相性もあるかもしれません。
細かい事になりますが、較正済みでもOUT側に挿してるケーブルをぐらつかせると電流値が反応する時があります。そういう時は、挿し直したりするとゼロに戻ります。
手持ちのライトとサイコンの満充電になる容量を測った
品番 | 分類 | mAh | Wh |
---|---|---|---|
XOSS G+ | GPSサイコン | 481mAh | 2.5Wh |
GVOLT70 | ライト | 2,957mAh | 15.3Wh |
V9SP1000(入力) | ライト | 4,704mAh | 23.9Wh |
V9SP1000(出力) | ライト | 2,612mAh | 13.2Wh |
※KWS-MX18Lの積算電力の単位はmWhなので、1/1000でWhにして表記しています。
手持ちのライトとサイコンを満充電したときの容量です。使用頻度や環境によって変わるので、あくまで参考値です。
ガシロンのV9SP1000のライトはモバイルバッテリーにもなるので入力(充電)と出力(放電)のどちらの容量も記載してます。
サイコンは、最近Amazonのブラックフライデーで買った物です。サイコンもあとあとレビューしようかと思います。
これを基に、常に充電しっぱなしのスマホとアクションカムとは別に、これら3つの機器を1回分充電できるモバイルバッテリーを変換効率は80%として新調するのも良いかもしれない。
KWS-MX18Lの操作方法
操作はボタン1つで行います。
- クリック1回でページ送り
- クリック2回で表示切替
- 長押し3秒で表示中のページの値のリセット
クリック1回でページめくり。全部で9ページあります。
- 電圧(V)
- 電流(A)
- 積算電流(mAh)
- 積算電力(mWh)
- 経過時間
- 電力(W)
- 抵抗値(Ω)
- ページNo
- 温度(℃)
最大9ページ分の記録が可能なので複数機器計測したい時にリセットしなくて済みます。
- 電圧(V)
- 電流(A)
- 経過時間
- 電力(W)
- プラス電圧(D+?)(V)
- マイナス電圧(D-?)(V)
- 積算電流(mAh)
- 積算電力(mWh)
ダブルクリックすると2番目の表示画面に切り替わりますが、プラス電圧、マイナス電圧の項目があり、多分「D+」と「D-」の電圧かと思いますが知識が無いので分かりません。
表示画面2の数値は表示画面1と連動しています。表示画面1で、No1からNo2にページを送ると表示画面2の数値もNo2になります。
ページの切り替えは表示画面1のみ行えます。
KWS-MX18L キャリブレーションの方法
電圧キャリブレーション(較正)の方法です。
- ボタンを押しながらUSB電源に挿すとキャリブレーションモードに入る。最初は「→」モード
- →:シングルクリックで較正終了、ダブルクリックで「↑」モードに切り替え
- ↑:シングルクリックで電圧表示を1段階上げる、ダブルクリックで「↓」モード切替
- ↓:シングルクリックで電圧表示を1段階下げる、ダブルクリックで「→」モード切替
電圧を較正するにあたり、電子工作などで使用するテスターが必要になります。
無負荷時に流れる電流をゼロにしたい場合は、最初の「→」モードからボタンをクリックして較正終了でいいと思います。
ボタン1回押すと較正が終了して通常の画面に戻る。
較正の電圧を変更しなくても、微量に流れてた電流がゼロになってます。
電圧を較正する
ここからは、較正モードで電圧を較正します。
テスターで電圧を計測できるように不要なUSBケーブルで工作。ワニ口クリップが無かったので、紙の資料などを挟むクリップで代用。
金属むき出してる部分が大きいのでショートしないように注意する。
電圧を測定する位置がUSBテスターの前か後かは迷うのですが、とりあえずOUT側で計測。写真の様にテスターの電圧を見ながら較正します。
較正モードに入って、ダブルクリックで「↑」モードに切り替えます。
↑モードの時にボタンをクリックすると1段階上がる。段階を上げると表示する電圧が高くなる。今は「+ 000」で初期のままです。
長押しは無反応なので、段階を大きく変えたい場合もダブルクリックにならないように注意して1回ずつ押します。
電圧の下に表示してる段階数が初期値からプラス1段階「001」に変わりました。 初期値から1段階に較正した数値ですが、較正を終了してもリセットされず保持されます。
ボタンをダブルクリックして「↓」モードに切り替えます。
クリックして1段階下げます。
「- 005」に変わりました。表示してる電圧も低くなりました。
テスターよりUSBテスターの表示電圧が低かったら「↑」モードで数値を上げて、高かったら「↓」モードで数値を下げます。
電圧で較正出来ないので、段階を上げたり下げたり調整してテスターと近い電圧が表示されたら、「→」モードに切り替えてシングルクリックして較正を終了します。
通常画面に戻って較正終了です。
Amazonのレビューに電流も自動でキャリブレーションしてるとの書き込みがあったので、もしかしたら、較正を終了する前にOUT側に挿してるUSBケーブルを外したほうがいいかもしれないです。
USBテスターはライトやサイコンの充電容量の参考になるかも
夜間を長時間走るオーバーナイトなどで自転車ライトの充電が必要になってくると、ライトやスマホの充電容量(Wh)やモバイルバッテリーの放電容量(Wh)が分かると、スマホの充電なども含めて持ち出すモバイルバッテリーの容量や個数を管理出来て便利かと思います。
USBテスターは絶対的に正しい数値とは限らないですが、充電に必要な容量やモバイルバッテリーの実放電の容量を把握することで、ある程度の目安にはなるかと思います。
USBテスターには様々な製品があり、積算電力Wh(mWh)が測れるUSBテスターがおススメです。