自転車のライトはキャットアイGVOLT70とジェントスXB-350Bの2灯で使用しています。
街乗りならこの2灯で十分なのですが富山湾で海から見える日の出を見に行きたいと思っていて、峠越えのナイトライドになるので明るさとランタイム時間に不安があったのでGVOLT70の予備として新しくライトを新調することにしました。
5千程度で上カットではない通常の配光で明るくランタイム時間が長いライトを探していました。日本メーカーまたは日本に代理店があってリアル店舗でも売っていそうなもので探すとジェントスのXB-800Rしかありませんでした。
そんな中、ガシロン公式サイトで3割引クーポンが来てたので、明るさとランタイム時間、手頃な価格からV9SP1000を購入しました。若干予算オーバーですがクーポン適応で6006円でした。
クーポンの期間は2021/5/21~5/23で現在は終了してます。
真っ暗な河川敷や金沢の中心街から近い卯辰山で試しましたが、明るくて良さそうなライトです。明るさと配光、ランタイム時間について確認したのでV9SP1000はどんなライトか見ていきます。
ガシロンについて
ガシロンは中国メーカーのライトですが、Amazonで見かける中華製とは違い日本に代理店があります。代理店は西濃運輸でお馴染みのセイノーグループ「セイノーアジアトレーディング株式会社」になります。
ガシロンのサイクルライトを販売している実店舗もあるそうです。また、ガシロン公式ストアでからブラケット単体で購入できるので、ブラケットが壊れてライトが使えない心配も無くなります。
V9SP1000の特徴
スペック表
モード | Ultra(1000lm)、High(400lm)、Middle(200lm)、Low(100lm)、Flash(50lm-100lm)、Strobe(1000lm) |
点灯時間 | 1000lm(2時間35分)、400lm(6時間50分)、200lm(9時間)、100lm(19時間)、Flash(33時間30分)、Strobe(3時間30分) |
バッテリー | リチウムイオン充電池(4500mAh) |
サイズ | 113mmx39mmx42mm |
質量 | 190g(本体のみ) |
防水性能 | IPX6(耐水形) |
付属品 | 本体、ブラケット、有線リモコン、USB充電ケーブル |
その他 | モバイルバッテリーとしても使用できる |
※質量は「WORLD CYCLE」の商品比較を参考。V9SP1000は既に販売終了のためV9CP800商品ページにて2022/11/15確認。
良い所
- 最大1000lmの明るさ
- ランタイム時間が長い
- 着脱しやすいブラケット
最大1000lmの明るさで、ランタイイム時間も400lmで6時間50分、200lmで9時間と十分な時間です。GVOLT70がフル充電中でもV9SP1000でまかなえそうです。
明いわりにランタイム時間も長いのでナイトライドに重宝しそう。
ブラケットも固定しやすく、ブラケットのツメが独立して動くのでライトの着脱も簡単です。
気になる所
- Ultraモードの時は発熱する
- 本体のボタンが固い
- Strobeモードは使わない
- 取扱説明書が無い
Ultraモード(1000lm)は本体頭の金属部分がかなり発熱します。ただ、これは室内で静止した状態の時です、屋外で走行中だと風で放熱されて触るとほんのり温かいぐらいです。
発熱し過ぎても保護回路が働き光量が落ちます。発熱が収まると元の明るさに戻ります。最悪、発熱が続いたとしても最後は消灯します。
個体差かもしれませんが本体のボタンが固く、押した時のクリック感から更にしっかりと押さないと反応しません。ただ、自転車に乗っているときはしっかりと押しているのか普通に反応します。ライトを持ちながら押したほうが反応しやすいかもしれません。
また、リモコンのボタンの方がタッチが軽く反応が良いので、本体のボタンが使いずらい場合はリモコンで代用が効くと思います。
Strobeモードはとにかく眩しいです。1000lmで高速点滅と通常の点滅を交互に繰り返すので使う機会がなさそうです。
ガシロンのサイトから取扱説明書が入手できますが、2021/6/25時点でV9SP1000の取扱説明書がありません。ただ、操作はV9D1600やV9D1800と同じなので、このマニュアルで代用できます。
V9SP1000の外観
ライトの他に、ブラケット、有線リモコン、USBケーブルが付いてきてます。購入したのは新ブラケット版です。
ブラケットは付属していますが単体で購入する場合は「H07P」になります。また、ライト本体のブラケット取り付け台座もオプションパーツとして購入できますが「V9SP1000用」で他の台座と互換性はがありません。
底面にはUSB入出力端子が付いています。USB端子はパッキンで蓋がされていますが、入力(兼リモコン)のMicroUSB用の小窓もあります。
ライトのLED側の頭が放熱のため金属になっています。
V9SP1000のサイズはキャットアイのHL-EL510より少し小さいです。充電式ですが、同じ充電式のGVOLT70と比べるとかなりサイズが違います。
V9SP1000の正面は全体がすりガラスのようになっていて光を拡散して対向側からか眩しくないように考慮されてるようです。ただ、LEDチップが見えて上カット配光にはなっていないようなので、対向側から見て眩しさがどのぐらい抑えられているか気になる所です。
また、縁が黄色くなっていて横に漏れる光が黄色く照らされるので、横からの視認性も良さそうです。
ブラケットはキャットアイのブラケットと同じような作りをしています。
ハンドルに装着しやすく固定もしっかりできるので、この構造が使いやすいです。
ブラケットのツメは独立して動くようになってるので、ライトの着脱は簡単です。ツメが一体型やライト側にあると扱いにくいので、これは良い作りです。
操作に関して
ボタンを2,3秒押すと電源ON/OFFになります。
モードは「Low→Middle→High→Ultra→Flash→Low」の順に切り替わります。
FlashはGVOLT70のデイタイムハイパーコンスタントのモードに近いですが、100lm⇔50lmで明るさが柔らかく変化します。
Strobeモードはボタンを4秒以上押すと作動しますが、その前に電源ON/OFFに入ってからStrobeモードになります。Strobeモードは高速点滅と低速点滅を繰り返すモードです。
リモコン
有線リモコンが付属していてマジックテープでハンドルに固定できるので、ハンドルから手を離さないで操作できます。頻繁にモードを変える時は便利です。
リモコンのボタンは蓄光で薄っすらと緑に光るので光を蓄えておけば暗い場所でも見やすいです。
外部から給電中に点灯可能
USB充電器やモバイルバッテリーから給電していても点灯出来ます(明るさから多分100lm固定)。
ただ、満充電に近い状態で給電中に点灯していると充電が終わらないようなので、給電中に点灯していると内蔵バッテリーに充電はされないようです。
V9SP1000のランタイム時間
満充電からのランタイム時間も確認しました。バッテリーの個体差、充電回数などで時間は目安です。
インジケーター\明るさ | 1000lm ※ | 400lm | 200lm | 100lm |
黄色 | — | 3:35:46 | 5:16:11 | 17:45:30 |
赤点滅 | — | 6:21:56 | 9:07:27 | 20:36:00 |
消灯 | — | 7:07:16 | 10:09:18 | 21:21:07 |
公称値 | 2:35 | 6:50 | 9:00 | 19:00 |
満充電時の容量 | — | 5,026mAh | 4,935mAh | 4,957mAh |
※1000lmのUltraモードは屋内静止状態で点灯させるとライト頭の金属ボディが手で触れないほど熱くなり保護回路も働いて光量が減少するので計測していません。
屋外だと走行中の風で放熱されるので明るさは安定してそうです。
公称値より少し良い結果になりました。公称値でも400lmで6時間50分、200lmでも9時間持つので、ナイトライドなどでGVOLT70の充電時間が約4時間半なので、400lmの明るさでもGVOLT70充電中の予備ライトとしてまかなえそうです。
V9SP1000とGVOLT70の配光を確認
河川敷で確認します。スマホのGPSアプリで距離を測り、5m、10mにリフレクター付きの裾バンドを置いて、20m先に白いスマホ手帳を立てて置いてます。
また、ライトの角度は5m前方でしゃがんでも眩しくない程度、10m前方でしゃがんでも眩しくない程度に下向きにしてます。
なお、GVOLT70は10m前方に角度を合わせてHighモードのみです。
撮影は、デジカメのマニュアルモードでシャッター速度と絞りを固定して肉眼に近い感じにしていますが、画面の性能や明るさで変わるので、参考程度として見てください。
5m前方で下向きにした時の配光
V9SP1000のみです。
中心が明るく周りをやんわりと照らす配光なので、Lowでも20m先に置いてあるスマホケースも薄っすらと見えます。色合いは少し黄色っぽいです。
続いて、20m前方に立ってる人を認識できるか確認します。5m前方の時と同じくHighモード以下になります。
上カット配光ではないのでヘルメットまで分かります。Lowは光量が足りない気がします。
次に、5m前方に立って対向者視点を見てみます。
V9SP1000は光を拡散するように正面がすりガラスのようになっているので、突き刺さる眩しさはないですがそれでも5mだと眩しく感じます。上カット配光では無いので、どの明るさでも眩しい。
自転車の真横ギリギリですれ違うときに眩惑するようになります。ただ、目に刺さるような眩しさではないので遠くからだと、あまり眩しいとは感じないです。
車道の反対側からすれ違う場合、自転車との距離が離れてるため気になりません。
目の前に歩行者が確認出来たらライトを下に向けるなど配慮した方が良さそうです。
10m前方で下向きにした時の配光
10m前方で眩しくない程度にライトを少し上向きにしました。GVOLT70の配光も確認しますがHighモードのみとなります。
まずはV9SP1000です。
次にGVOLT70です。
5m前方の時からライトの角度を少し上向きにしましたが、あまり変わりませんね。対向者に配慮していない配光なのもあるでしょう。やっぱり1000lmは猛烈に明るいです。
GVOLT70は対向者に配慮した上カット配光なので、どうしてもライトを照らしていない周りが暗くなります。
5m前方の時と同じように20m前方に立ってる人の視認性も確認します。
V9SP1000はヘルメットまで認識出来ます。Lowは光量不足を感じます。ヘルメットまで光が当たるので対向者の認識がしやすいですが、対向者に配慮してないことにもなります。
一方で、GVOLT70は上カット配光なので下半身は照らされますが上半身は暗いです。光が当たっている所と当たってない所がハッキリとしてるので、ライトの角度をもう少し上にしても対向側から見ても問題なさそうです。
なので、V9SP1000は通行人がいる街中でだと使いずらいライトになります。
自転車を横から見た時の視認性
自転車を横から見た時の「自転車の認識」についても見ていきます。反射板、テールランプ、地面の反射などの視認もありますが、ここではライトの光が横に漏れているかを見ます。
V9SP1000はライト正面の縁が黄色くなっているので、横から見た時に黄色く光るのでかなり目立ちます。
以前、確認したGVOLT70です。横に漏れる光が小さく横からの視認性はV9SP1000の方が上です。
卯辰山で明るさを確認
夜に山奥や峠道に行くと野生動物が出そうで怖いので、金沢の中心部から近く散歩も行きやすい卯辰山で確認します。
使用ライトはV9SP1000の他に、GVOLT70、ジェントスXB-350Bです。
「XB-350B+V9SP1000」と「XB-350B+GVOLT70」の2灯体制です。XB350Bは上カット配光で乾電池式の最大110lmのライトです。XB350Bは常に点灯しています。
なお、撮影はデジカメではなくアクションカム「ソニー HDR-AS50」の静止画モードです。動画より明るく撮れますが、それでも肉眼より暗いです。
基準となるXB350Bのみです。GVOLT70を遠くに照らすと手前が暗くなるので、その補完として手前をXB350Bで照らしてます。
XB350Bだと頼りない。周りがほとんど真っ暗です。
河川敷での配光確認で対向者から眩しく感じたV9SP1000ですが、山道になると遠くまで見えます。先が見えるので安心感があります。
登りは速度が出ないのでMiddle200lmでも大丈夫そうですが、下りはランタイム時間も考慮するとHigh400lm、道や速度によりUltra1000lmでしょうか。
一方で、GVOLT70は明るい場所と暗い場所がハッキリとしてるので山間部だと不安が残ります。
V9SP1000は山間部に使えそうなライト
今まで、街乗り向けで対向者に考慮した上カット配光のライトを使ってきましたが、V9SP1000は街乗りだと使うのに難しいライトですが、明るく遠くも照らしてくれるので夜の峠越えに役立ちそうです。
ランタイム時間も長くHigh400lmで6時間50分なので、GVOLT70のフル充電中に使えそうですしナイトライドにも良さげです。
価格のわりに性能が良いライトですが、キャンペーンやクーポンの期間中だとさらに手頃な値段で手に入るのが良いですね。