次のチェーン交換するときの活用のためメモとして書き残そうと思います。
去年からチェーンチェッカーでチェーンの伸びを計測してるのですが、1000km走って伸びが1%超えてたのが2回もあり今は3本目のチェーンを使用中です。
リア7速なので最初の2本はシマノのCN-HG40を使用していましたが、3本目は少しグレードの高いCN-HG71にしてます。
ただ、このチェーンでも走行距離400km超えると1%超えてるコマが出てきました。
流石にチェーンに問題あるというよりは注油方法に問題があるような気がします。
なので、古い処分してなかったチェーンとその新品の切れ端を分解して摩耗具合を調べてみることにします。
チェーン分解してノギスで摩耗具合を測定した
チェーンの伸びは摩耗してガタが出る事でチェーンが長くなる(伸びる)と言うことを何となく知っていました。
古いチェーンとその新品の切れ端を数コマ分解して、どのパーツが摩耗しているかノギスで計測して考えることにします。
チェーンはシマノのCN-HG40です。走行距離1277kmで、980km走った時に何カ所かチェッカーで測定して1%超えてました。
分解したチェーンはそれぞれ以下の写真のパーツの組み合わせになってます。
- 外プレート
- 内プレート
- ローラー
- ピン
適当に数コマカットして摩耗具合をノギスで測定します。
微妙な結果で考察できませんでしたが、記録として書き残します。
新品A | 新品B | 消耗A | 消耗B | 消耗C | 消耗D | |
ローラー1外径 | 7.70mm | 7.75mm | 7.70mm | 7.70mm | 7.65mm | 7.65mm |
ローラー1内径 | 5.30mm | 5.30mm | 5.30mm | 5.10mm | 5.30mm | 5.15mm |
ローラー2外径 | 7.65mm | 7.75mm | 7.70mm | 7.70mm | 7.70mm | 7.65mm |
ローラー2内径 | 5.30mm | 5.30mm | 5.10mm | 5.30mm | 5.40mm | 5.15mm |
ピン1外A | 3.60mm | 3.65mm | 3.65mm | 3.60mm | 3.65mm | 3.65mm |
ピン1中心 | 3.60mm | 3.60mm | 3.60mm | 3.60mm | 3.65mm | 3.60mm |
ピン1外B | 3.60mm | 3.65mm | 3.55mm | 3.60mm | 3.65mm | 3.65mm |
ピン2外A | 3.60mm | 3.60mm | 3.60mm | 3.60mm | 3.65mm | |
ピン2中心 | 3.60mm | 3.60mm | 3.60mm | 3.60mm | 3.60mm | |
ピン2外B | 3.60mm | 3.65mm | 3.60mm | 3.60mm | 3.60mm | |
内プレートA内径1 | 3.55mm | 3.55mm | 3.60mm | 3.65mm | 3.60mm | 3.65mm |
内プレートA内径2 | 3.60mm | 3.60mm | 3.65mm | 3.60mm | 3.65mm | 3.60mm |
内プレートA外径1 | 4.90mm | 5.00mm | 5.00mm | 4.90mm | 5.00mm | 5.00mm |
内プレートA外径2 | 4.90mm | 5.00mm | 5.00mm | 5.00mm | 5.05mm | 5.00mm |
内プレートB内径1 | 3.55mm | 3.60mm | 3.65mm | 3.60mm | 3.65mm | 3.60mm |
内プレートB内径2 | 3.60mm | 3.60mm | 3.65mm | 3.60mm | 3.65mm | 3.60mm |
内プレートB外径1 | 5.00mm | 5.00mm | 5.15mm | 5.00mm | 5.00mm | 5.00mm |
内プレートB外径2 | 5.00mm | 5.00mm | 5.05mm | 4.90mm | 5.00mm | 5.00mm |
外プレートA内径1 | 3.50mm | 3.50mm | 3.55mm | |||
外プレートA内径2 | 3.50mm | 3.55mm | 3.55mm | |||
外プレートB内径1 | 3.50mm | 3.50mm | 3.55mm | |||
外プレートB内径2 | 3.50mm | 3.50mm | 3.55mm |
自分のメモ用なので、解説はしません。空欄の項目はそこまで重要ではないと思いパーツを取っていませんでした。
「内プレート外径」は内プレートの段差になっている外径です。外プレートは段差になっていないので外径のみ測定です。
測定した結果から、新品も摩耗したチェーンもあまり変化が無いのでよく分かりませんでした。
チェーンの構造を見ていると、内プレートとピンが擦れる事でガタが来て伸びるのではと思います。
チェーンの伸びは内プレートとピンが関係している
これを書いてる時点で、そう思っているだけで、これが正解かは分かりません。
チェーンの伸びは、何となくチェーンのコマにガタ出る事で伸びると認識してました。なので、ローラーが摩耗して小さくなっているから伸びていると思ってました。
この認識は間違いで、リンク先の記事が参考になりました。
チェーンの内プレートの穴の径が摩耗で広がることで、ガタが出てチェーンが伸びると言うことです。
分解したチェーンのコマを組み立てます。
内プレートの段差の外側にローラーが入ります。
チェーンの伸びは摩耗によるガタが出るので見かけ上伸びたように見えるのですが、構造を見る限りローラーが摩耗しても摩耗した分のピッチは変わりスプロケットとのかみ合わせに影響が出るでしょうが、チェーン全体の伸びについてローラーは関係ないように思います。
チェーンチェッカーで伸びをチェックしてもローラーの摩耗による影響は両端の2コマだけでしょう。
一方で、外プレートと内プレート、ピンが摩耗するとチェーンの軸にガタが出ます。
外プレートとピンは固定されてるので、内プレートとピンが摩耗して削られることでガタが出て動くのでチェーンが伸びるようです。
ペダルを回すとチェーンの軸がスプロケットやプーリーなどで以下のように動きます。
ピンは外プレートに圧入されているので、内プレートとピンが擦れます。
内プレートとピンが擦れて摩耗すると、ピンが削れたり内プレートの穴が広がりガタが出る。
矢印の位置が内プレートで摩耗して削れた箇所です。
摩耗で削られた部分はノギスで計測できないほどの微々たるものだと思いますが、これが11コマとかでチェーンの長さを測った時に影響します。
注油する場所は内プレートと外プレートの隙間が良さそう
内プレートとピンの摩耗の関係から注油する場所は内プレートと外プレートの間が良さそうな気がします。
今まではローラーに注油して、ローラーと内プレートの隙間にオイルが入っていったらヨシと思っていましたが、ローラーが入る内プレートには段差があるのでピンまでオイルは入っていきにくそうです。
なので、次からは内プレートと外プレートの隙間2ヵ所を注油してみようと思います。
外プレートと内プレートにオイルが被さるように注油します。
外プレートと内プレートの間に注油すると、はみ出たオイルはローラーにも流れていきそうな気がします。
使用してるオイルはウエットタイプで粘度が高めのAZのBIc-004です。
粘度が高いので、コマの隙間に入るように注油後にチェーンを回してオイルを馴染ませようと思います。
チェーンの注油は自分なりの正解を探して…
チェーンの注油と摩耗の関係は、どれが正解か分かっていません。
自転車の乗り方や注油、使用してるパーツも個人で違いますし、とりあえず分解して調べたことを書き残して、次に新品のチェーンに交換したときにノギスで細かく測定してデータ取ろうと思います。
モノタロウの激安チェーン4本購入してるので、注油パターン色々変えて試せるので。安いチェーンなので耐久性については分かりませんが、注油方法から相対的に良いか悪いかは見れると思うので。
100mmノギスしか持って無いから、150mmデジタルノギスが欲しい・・・・